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2009年1月17日 (土)

たきび115号

たきび読者のみなさん あけましておめでとうございます。今年も1月17日を迎えることとなりました。震災14年です。私たちにとってはこの日はいつも大きな節目です。震災で始まった「まちづくりひとづくり」を振り返り、明日からの新たな1年に希望をつなぎます。

地域の野田北まちづくりの人たちが今日(17日)から教会内の一室に、震災資料室を作りました。このまちを訪れる多くの人たちに少しでも震災を知ってもらおうという新たな試みの一つです。神戸に来られることがありましたら是非たかとりにも足をお運びくださいませ。

昨年は嬉しいことがありました。9月21日の台湾地震9年の時に、たかとりのペーパードームは移設され、台湾で竣工式を迎えました。久しぶりに台湾でペーパードームと再会しました。ペーパードームを見るとたかとりでの震災の歩みが手に取るようによみがえって来ました。苦しかったこと、悲しかったこと、嬉しかったこと、楽しかったこと等などです。そんなペーパードームがこれからも震災交流のシンボルとして台湾で存在し続けることに大きな喜びと意義を感じます。移設に当ってご尽力下さった多くの方々に感謝の気持で一杯です。また、たかとり教会の建物自体は再建されて今年5月には2年を迎えます。残念なことに建物自体には震災のにおいはなくなってしまいました。建物を見ても震災の歩みは見えなくなってしまいました。でも、大丈夫なんです。心配はいらないんです。この建物に集う多くの仲間たちの中に震災はしっかりと刻み込まれています。この新しい建物はこれからの新しいまちづくりひとづくりのにおいがしっかりと染み付いてゆくことでしょう。

今はこれまでにないような大変な不況の時を送っています。明日の生活そのものも確かでない不安の荒波に流されてしまいそうです。目に見える形での災害とは違い、一人一人の不安定な生活そのものは見過ごされてしまいがちです。「最後の一人がまちに戻ってくるまでは震災は終わらない」と始まったまちづくりが今この時にも生かされますように。

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