人生は点描画
今日(10/1)は旧暦8月15日。中秋の名月です。暑かった夏も過ぎやっと秋らしくなってきました。車に乗っていると豊かに実った稲穂と道端のコスモスやヒガンバナが目に飛び込んできます。色とりどりになってきました。そして、尾花、葛花、瞿麦、姫部志、藤袴、桔梗、萩。。そう、秋の七草。
環境の悪化で自然界が変化しつつありますが、それでもまだまだ私たちは一年を通して春夏秋冬も体験でき色とりどりの環境の中で豊かに生きることができて幸いだと思います。
ところが折角の色とりどりも単色にしか見えない時があります。仕事に追われているときや悩んで落ち込んでいるときです。結構よくあります。不思議なものです。咲いている花の色は変わらないのに色が見えないのです。
そんな時に友人に言われました。「そら楽しいことばかりじゃないので悩んで落ち込むときもあるわな。でも点で悩むのはいいけど、線で悩んだらあかんよ」と。
喜怒哀楽という言葉がありますが、‘喜怒哀楽が激しい’とか‘喜怒哀楽がない’とかあまり良い意味で使われない言葉ですが、人の感情も色とりどりでどれも大事なことだと思うのです。人の感情も単色になると残念なことだと思うのです。
能面という言葉もあります。‘能面のような顔’という使われ方をします。何を考えているか分からないと言った時の表現です。でもよく見ると能面は見る角度などによって表情が違うのです。演者の体の動きや顔の角度で内面をとても豊かに表現します。
嬉しいときは心おどらせ、怒りたいときはちょっとプンプン、哀しいときは涙して、楽しいときはみんなで分かち合って。人を傷つける必要はなく、その時々の心の変化を素直に正直に大切に人生の糧として行きたいものです。
人生は色とりどりの点描画。人生の先輩のみなさんに倣って、私も、酸いも甘いも噛み分け、齢を重ねるごとに人生の深みを知って行きたいものです。
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