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2023年8月 1日 (火)

わたしは、私。

あなたは一つ歳を取る その度に 年相応にとか いい歳をしてとか
そんなつまらない言葉があなたを縛ろうとする あなたは耳を貸す必要はない
世間の見る目なんて いつだって後から変わる
着たことのない服に袖を通して 見たことのない自分に心躍らせる
他の誰でもない私を楽しむ 年齢を脱ぐ 冒険を着る
わたしは、私。

SNSで、ある動画を見つけた。樹木希林さんが語る短い動画だった。思わず引き付けられて何度も繰り返し見てしまった。彼女自身の言葉なのか台本があるのか分からないが、彼女の生きざまを見ていると彼女にぴったりとはまっているかもしれない。

「わたしは、私。」を貫くことは簡単そうでとても難しい。それが実現できるとすれば、「私」を信じて許してくれる仲間の存在があるからと、ある人は言う。それはそうだなと素直に思う。

「わたしは、私。」 これを聞いて、私は、自分勝手に生きると言うよりも、自分に自信を持って生きると捉えた。つまり、Discover myself。
人の目が気になり、世に振り回されると、実は人にやさしくなることなんてできない。「私」が確立して初めて人にやさしくなれると思う。「私」を大切にできれば、他の「私」も大切にできる。そういう意味での、「わたしは、私。」なのだと思う。

私たちは和を大切にしてきた。とても素敵なことだと思っている。ただ、「私」に自信を持てなくならないように、「私」を見失わないようにしなければ。

隣人を自分のように愛しなさいと聖書は語る。愛するということが、どれだけ人を受け入れられるか、どれだけ人に共感できるか、とすれば、「わたしは、私。」があって、「あなたは、貴方。」と初めて言えるのではないか。隣人に共感できるかどうかは、弱さも愚かさも自ら知りつくした「わたしは、私。」があってのことだと思うのです。

Discover myself な旅、年齢を脱ぎ、冒険を着る旅は、いつまでも。

第3回祖父母と高齢者のための世界祈願日の日に
三田教会 神田裕

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