タボルの山でご変容
あ)べあべまりあうみのほし
い)えずすさまはやさしいな
う)みやまこえてせんきょうし ・・・
た)ぼるのやまでごへんよう etc.
幼い頃に遊んだカトリックいろはかるた。全部は忘れたが、た)は毎年四旬節 2 に読まれる福音のテーマだ。変容という体験をする弟子たち。変容って何だろう。
水から氷にそして蒸気に、ある温度を境に一瞬にして変わること。その瞬間を体験すること。つまり今。それに対して変化という言葉もある。それは時間をかけて変わっていくもの。つまり過去と未来。
いのちは時間の変化の中にある。毎日あれやこれやと考えて疲れてしまう現実。出来事はきっと単純なのに、自分の頭の中の思いは乱れ飛ぶ。年を重ねればますます複雑怪奇になってくる。まさに過去が今の自分を形作っていく。過去は止めどもなく広がって、今どころか未来までも食い尽くしてしまう。そうなると夢も希望もなくなってしまう。そんな過去に縛られて生きることから脱出することができないものか。
今という瞬間をつなぎ合わせて生きることができればどんなに幸せなことか。偏見を取り払い出来事に素直に耳を傾ける。すると気づきが生まれて発見もある。子どものようでなければとは、変容を生きるということになる。み旨のままに生きるとは、変容を生きるということになる。空っぽな今を生きられればどんなに幸せなことか。
復活体験をしていく弟子たちは、変化の中に生きることから、変容の中に生きることとなる。変化の中に現実を見るが、変容の中に永遠を見る。
2024 四旬節に思う
三田教会 神田裕
cf:変容の出来事は今ではタボル山ではなくヘルモン山と言われている
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