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2024年5月

2024年5月 1日 (水)

絶滅危惧種

生きとし生きるものすべては多様性に満ちている。微生物、植物、動物で大きく分けて3種類だが、細かく分けると、分かっているだけで175万種。まだ発見されていない生き物を含めるとなんと3000万種以上にもなるという。なんと多様な生物が存在しているのだろう。動物に分類されている中の70%は昆虫たちだ。寝室に入ってくる虫たちはちょっと苦手だけれど、植物たちと昆虫たちは持ちつ持たれつの絶妙な関係で共存している。この地球にすむすべての生き物は絶妙なバランスで共存している。

6600万年前に巨大隕石の衝突で恐竜たちも含め生き物がほぼ絶滅したとされているが、それ以降も様々な理由で絶滅の危機を迎えてきた。そして今、6度目の生物絶滅の危機に突入している言われている。原因は、ほぼ私たち人間の生産活動にあると言われる。土地の開発や汚染、乱獲や密猟、地球温暖化や気候変動などなど。現在42000種ほどの生き物が絶滅の危機にあるという。

例えば狼。害獣なので絶滅させた方がいいという極端な取り組みをしている地域もある。実際に狼を根絶したところでは大型の草食動物が増え森林が無くなってしまったという極端な例も聞く。聖書の中には、羊を守る良い羊飼いのたとえなどで狼と羊が登場するので、何かと狼は悪者のイメージがあるが、何も羊を狙うのは狼だけではない。その狼とは、多くの弱きものから搾取する一部の力を持った者たちのことだろう。

自然からの搾取だけでなく、戦争によって共食いをしている人間は、兵器によって自らも絶滅の危機に追い込んでいるようにも思える。実は、人間こそ一番の絶滅危惧種なのかも知れない。

さて、ところで、神父も絶滅危惧種に含まれていると聞いたが、本当か?

三田教会 神田裕

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