でたとこ勝負
ピーッ、ピーッ、ピーッ!突然に大きな音が部屋中に鳴り響いた!何が起こったか理解できぬまま、慌てて音が鳴っている警報装置の電源を抜き、壁に付いているその装置を引っ剥がしてしまった。それでも警報音が別のところから鳴り響いている。少し落ち着いて警報音停止のスイッチを押す。やっと止まった。表示の「ガス漏れ」はついたまま。壁に付いていた装置の電源を入れないと消えないようだ。だがまた鳴り出すかもしれないのでそのままにした。どうも誤作動だ。しばらくすると部屋の入り口をノックする音が聞こえた。覗き窓から見ると扉の向こうに武装?した人が立っている。今日は何という日だ。「どなた?」と声を出すと、「セキュリティです」との返事。そっか、警報に連動してきてくれたんだ。部屋に案内し装置を元通りにして一件落着。それにしても突然は慌てふためく。ここ半月前のことだった。
震災後すぐ NHK ラジオの生放送に出た。「神田さんは揺れている時どうしていましたか?」、「布団を被って一言‘あかん!’と叫んでいました」、「神父さんはそういうときはお祈りしないのですか?」、しばらく無言、「‘あかん’の叫びは(神にゆだねる)祈りそのものです!」と苦し紛れに応えた。地震以上にシビアな突然のインタビューだった。
先月8日夕方、日向灘を震源とする地震があった。そして、南海トラフの巨大地震「注意」が発令された。いよいよやってくるか!一気に緊張が高まった。皆は災害時に備えて食料や水を確保しに走った。イベントも中止され電車も止まった。いざという時のために準備する体制がとられた。ただいくら準備していてもいつ何が起こるかは誰にも分からない。また何も起こっていない時から心配して恐怖に慄いていても何も始まらない。
自然災害だけではない。今日明日何が起こるのかはほんとに分からない。いつも突然だ。そして結局いつも‘でたとこ勝負’だ。何があってもきっと乗り越えられる。決して一人ではないので乗り越えられる。そう信じて今をしっかりと生きることが一番の準備だ。
Ecce ancilla Domini. FIAT‼ mihi secundum verbum tuum.
三田教会 神田裕
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