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2024年12月

2024年12月 1日 (日)

“たかとり”震災語り ④ 神戸少年の町

阪神淡路大震災から 30 年が経とうとしています。神戸少年の町は、建物は一部損壊しましたが幸いにも崩れることなく、子どもたちはスタッフたちが体を張って守り無事でした。水が止まりその確保にスタッフたちは奔走しました。プロパンガスだったので水が復旧してからは風呂を沸かし地域の人たちへも開放しました。神戸中心部は大変でした。全壊した養護施設などの子どもたちを受け入れ共に生活しました。大変な状況の中にあってもお互い協力し、そして多くの人たちからの支援に感謝しました。

手に負えないゴンタな高校生だった T 君は市内の震災救援基地に派遣されました。多くのボランティアの人たちと共に生活し活動しました。皆に愛され、他のボランティアたちを引っ張っていくほどに活躍しました。家庭や社会から疎外されたかのように思っている子どもたちも、何を隠そう、内に秘めたものは自分でも気が付かないくらいに大きな可能性を秘めている。子どもたちの魅力はそこにある!人生をかけて未知の自分探しをする。神戸少年の町の子どもたちはそのスタート地点に立っている。

2024 年クリスマス
神戸少年の町 神田裕


神戸少年の町は来年 3 月に、児童家庭支援センター(CHILD HARBOR KOBE)を垂水区内に開設します。地域の要保護児童や家庭を支援する専門機関です。ソーシャルワーカーや心理士などが支援を行います。昨年7月から、たかとりコミュニティセンター(TCC)内に児童家庭地域支援室を開設し準備を進めてきました。その支援室は今後も神戸少年の町のサテライトとして運営され、多文化対応を視野に入れていきます。聖ビンセンシオ・ア・パウロの愛徳姉妹会とも協働していく予定です。震災30年が経ち、新たなスタート地点に立ちます。

三田教会 神田裕

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