小さい頃は神さまがいて不思議に夢をかなえてくれた♪
「ひろし、お祈りしようか」。幼い頃のある日、母親が突然に言い出した。「雨が長いこと降らんと困ってはる人がいっぱいいてはる 雨が降るように一緒にお祈りしよう 神さんに頼んだら降るかも知れへん」と、一緒にお祈りをした。そして翌日、母親が、「ひろし、すごいなぁ!やっぱりひろしのお祈りは神さんよう聞いてくれはるわ!」「え、ほんま?」。雨が降ったのだった。ビックリするやら嬉しいやらで大騒ぎだった。ただ降り出した雨は、今度は大雨となり、川が決壊するほどになった。「あかん、お祈りちょっとききすぎたなぁ」。
今にしてみれば、偶然、雨の降る前の日にお祈りしただけの話しなのだが、それでも私にとっては祈りの原体験となった。つまり、世の中の出来事に目を向けるという原体験となった。
いつどこで何があったのかと今回調べてみた。ちゃんとあった。東京大渇水だ。東京砂漠ともいわれるほどの災害だった。1960年代初めから3年半もの大渇水で、水資源開発など急ピッチで進めたとある。特に1964年は深刻だった。8月中半には節水目標が50%となる。そして、8月20日に水源地に待望の大雨が降るとあり、大渇水もようやく一息つくことになる。私が幼稚園に通っていた時期だ。前日の8月19日は私の祈りの原体験の日ということになるかな。
「ひろしのお祈りは神さんちゃんと聞いてくれはる」。そこから神さんとの付き合いが始まった。みんなと仲良くなりたいと思ったら仲良くなれた。でも、大人になるに従って、神さん何も聞いてくれへんようになった。ほんまに何も聞いてくれへん。孤独になってきた。あかんなぁ。
ある時ふと思った。「誰一人取り残されんと みんなが救われますように」という神さんからの祈りを私が聞かなあかんやん。そうやん!やっと気が付いた。みんなでなくても、あの人とこの人と、そこに小さな救いがあれば祈れるやん。そしたら、神さんとの付き合いがまた始まった。孤独ではなくなった。神さんとの双方向の付き合いが始まった。
小さい頃は神さまがいて不思議に夢をかなえてくれた♪
やさしい気持ちで目覚めた朝は おとななっても 奇跡はおこるよ♪
カーテンを開いて 静かな木漏れ陽の やさしさに包まれたなら きっと♪
目にうつるすべてのことは メッセージ♪ Yuming
三田教会 神田裕
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