2022年 TCC新年挨拶
https://youtu.be/P6eUHbJ494M
みなさん、新年あけましておめでとうございます。たかとりコミュニティセンターの神田裕です。神戸市長田区海運町にあるFMYYからインターネット放送を通して新年の挨拶をお届けしています。
1995年1月17日に発生した阪神淡路大震災。その時、全国から救援に駆けつけて下さった仲間たちと共に、私たちの活動はスタートしました。そして、もうすぐ震災から丸27年を迎えます。
新型コロナウイルスが世界に猛威を振るい始めて早2年が経ちました。ウイルスは、収まったかと思えば、また姿かたちを変えて猛威を振るい、まるで終わりがないかのように、私たちはウイルスに翻弄され続けています。
地球規模で起こっているこの巨大な災害時に、きっと世界は、地域の壁を越えて協力し合い、この災害に立ち向かって、新たなつながりを見つけて行くのだろうと希望を持つのですが、現実はなかなか難しいようです。また、私たち自身も地球上のウイルスとなってしまい、生命の母体であるこの地球の環境をもむしばみ続けています。
日々想定外に起こる日常の「出来事」に、私たち自身が振り回されないようにしたいものです。どれだけ準備をしていても、自分の思うように「出来事」は起こってはくれません。すべての「出来事」を心にとめ、その中に意味を見出し、明日へとつなげていくことは、私たちの生きていることの証となるはずです。
私たちの日常の生活は、見えるものには敏感に反応し、身を守る術も学んできました。自然災害が起こった時の経験によって、人の命を守る工夫も習得し始めてきました。しかし、見えないものへの対応は中々難しいようです。見えないものへの想像力が必要です。ウイルスのことでもありますし、一人ひとりのことでもありましょう。
まだまだ不安でいっぱいですが、こんな時にこそ、自分のことだけではなくて、隣の人のことを思いやれますように。そして、人と人とが分断されてしまわないように、お互いが傷つけ合うことがないようにしたいものです。
今年6月には阪神淡路大震災から10000日を迎えます。色々な出来事を一歩一歩踏みしめながら、積み重ねて、10000歩を歩いてきました。去年一年は、地元地域で、震災復興のまちづくりに多大な貢献をして下さった方々が次々に亡くなられました。寂しい限りです。10000日をもって、震災まちづくりの節目が来たのかと思わされます。でも、別れは新たな始まりです。震災から始まった、まちづくりひとづくりは終わりません。震災10000日を迎える6月からは、震災まちづくりのニューノーマルが新たに始まることでしょう。
27年前の阪神淡路大震災から活動が始まった たかとり救援基地には、今も10の団体が元気に活動を続けています。アジア女性自立プロジェクト、ベトナム夢KOBE、多言語センターFACIL、ひょうごんテック、ひょうごラテンコミュニティ、リーフグリーン、ワールド・キッズ・コミュニティ、AMARCJapan、野田北ふるさとネット、そしてFMYYです。
震災の時、私たちはお互いを励まし合うため声をかけ合いました。声をかけ合うことによってお互いを知ることができました。お互いを知ることによって、まちづくりが始まりました。たかとりコミュニティセンターはこれからもそのことを忘れません。一人一人が大切にされ、誰一人忘れ去られることのない まちづくりひとづくりを目指して、今年もあなたの元へと飛んで行きます。
2022/01/01
たかとりコミュニティセンター
代表 神田裕